あすかの人生劇場(ASD漫画ブログ)

アスペルガーのマンガ&エッセイです

私がASD的思考癖を直した方法2


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前回の記事、

の続きです。

負の感情を認める

私はいつも誤解されていました。
 
人の気持ちが分かると言っている人で、私の気持ちを分かってくれる人はいませんでした。
深読みしすぎ、裏読みしすぎ、邪推しているとさえ感じます。そして、その考察結果に自信を持っている人のなんて多いことか!
 
みんな、どうしてそんなに勘ぐるの?
私はもっと単純だよと分かって欲しかった。
 
私は誤解されないよう、さらに素直にピュアに真っ直ぐになりました。深く考えないようにしました。思ったことをすぐ口にしました。単純なほどいいと思っていました。 
 
しかし、それでも誤解は無くなりません。
 
私は問題解決とは逆方向に進んでいたのです。
 
 
私はもっと考えて表現方法を磨かなければならなかったのでした。私は人の気持ちを推し量る能力がとても弱い。その弱い力を、私は自分から捨てていました。自らASD寄りに進んでいました。
 
同級生は私を同レベルとして扱ってくれていましたが、それが誤解の元でした。私がこのことで悩み始めていたのは小学3年生頃でしたが、当時のみんなの推察能力が10だとすれば、私の推察能力は3でした。
 
同級生が深読みしすぎていたのではなく、私が浅すぎたのです。その対抗措置として私は自分のレベルを下げました。なんということでしょう。
 
また、同級生もレベルがひよっ子でした。推察も幼いし間違いもあります。私はその幼さを白黒思考で批評し「こんなに分かってもらえないのだから、やはり人の気持ちは分からないものなのだ、分かると思ってるみんなは傲慢だ」という考えを強めました。人の気持ちを知ろうとせずASD特性を増幅させていました。
 
 
 
そんなこんなで大人になると、推察レベルが99の人間たちに囲まれます。
その人たちを見ていて分かったことがあります。
 
心を読む能力を高めようとすると、心の悪い部分も深く掘り下げて理解することになります。相手を傷つけたり、嘘をついたり、コントロールできるようになります。推察能力の高い人はみんなこの能力の片鱗を見せています。ちょっとこわい。
 
でもほとんどは善良な人間なので、その能力を良いことに使います。人を傷つけないように言葉を選んだり、大丈夫な振りをしている人の嘘を見抜いて休ませてあげたり、相手が前に進めるようアドバイスしたり。
 
私も同じように善良な人間のつもりでいましたが、レベルが全然違いました。私は他人や自分自身の、表に出すべき正の感情ばかり重視し、裏に隠れた負の感情をあまりにも見ていませんでした。
 
 
私が自らASD寄りになっていったこの部分、
  1. 率直なほどいいと思っていた
  2. 人の気持ちは分からないと悟っていた
  3. 人のマイナスの感情から目を背けていた

これらは、障害ではなく生まれた後に身に付けた間違った論理なので、自覚することでほぼ治ったようなものです。

特に3つ目について。
人の負の感情を理解すれば、本当の意味で優しくなれます。
 
自分自身の「嫌悪」「苦痛」「嫉妬」「恨み」「軽蔑」などの負の感情を見ないフリしては胸にしこりが残ります。感情に向き合って、存在を認めて、それでいて取り込まれず、ふっと受け流すまでが大事です。目を背けるのが一番いけないこと。
 
受け流し方は、周りの人を観察して真似をすることで身に付けることができます。
具体的には、「愚痴を言う」「笑いに変える」などですね。もちろん平和的に、節度を守って。みんなストレスが小さいうちに口に出しています。風船が膨らむ前に

悪口が苦手だったけど愚痴なら喜んで聞けるようになった - あすかの人生劇場


心の中で愚痴を言うだけでも効果があります。
言葉にすると、自分が何にストレスを感じているのか分かります。ストレスはダマになってるので、解きほぐして一個ずつ解消すると意外と簡単になくなります。
 
信用できる人に口で話すことができれば一番良いのですが、SNSに匿名で吐き出すこともお勧めします。今はいい時代ですね。共感してくれて、頑張りを見守ってくれる人がきっといます。

愚痴を言うのがたぶん一番簡単な方法ですが、できない方もいらっしゃると思います。そんな方には、アンガーマネジメント、マインドフルネス、反応しない練習などはいかがでしょうか。自己完結する方法です。本が出ているので詳しくは検索してね。

感情を殺すことでなんとか耐えてきた系の人はゆっくりやりましょう。私は自分の感情を認めるようになってからとんとん拍子に成長したので、調子に乗ってやりすぎてしまいました。心の鎧を外したまま大きなストレスを乗り越えようとして、体が壊れてしまったんです。まずは過去の嫌な思い出(軽めのね)を消化することからリハビリしたほうが良いです。


このブログでは、障害者を天使扱いせず悪いところも書くし、健常者の嫌なところも書くようにしています。これは、私自身の負の感情を認める作業でもあるし、昔の私のような良い子のアスペちゃんに負の感情を知ってもらうためでもあります。

綺麗なままでは生きていけません。みんな汚れるんだー!


私がASD的思考癖を直した方法の最後「自分をコントロールするもう一人の理性的な自分を意識する」は次回。

 

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