あすかの人生劇場(ASD漫画ブログ)

アスペルガーのマンガ&エッセイです

親の「謙遜」で傷ついた子供がいっぱいいる


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親の謙遜を根に持ってるのは自分だけかと思っていました。
でもネット上には経験者の声がたくさんあったし、テレビでも特集されていたようでした。

漫画:親が私の目の前で私の悪口を言った




親を恨むとまではいきませんでしたが。
幼い私は、親が私の悪口を言ったのだと思い、自分はダメ人間なのだと確信してしまいました。

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一度そう思うと、覆すのはなかなか難しいです。他人の評価は絶対だと思っていましたので。



よーく考えれば、「今ここで親が『そうなの、うちの子勉強できるのよ』と言ってしまうと自慢していることになるし、相手のお子さんを『私と比べて勉強できない子』と認めてしまうことになります。そうすると傷つく人が出ます
だから、褒められても否定するのが、この場を平和にやりすごす方法として理に適っている」ということが分かります。

アスペの私はここまで深く考えられませんでした。
でも、私だってバカじゃないんだから説明してくれてたら理解できたと思います。しかし、親から謙遜のフォローをされたことは今までありません。たぶんほとんどの人がそうでしょう。

もっと小さい子供の場合は言っても理解できないでしょうし、中途半端に説明してしまうと面倒事が増えそうだという親の立場もなんとなく分かります。



この記事を書くために参考にググりました。
子供の前での謙遜を否定する啓発記事がたくさん出ています。もはや謙遜する親は絶滅してしまったのではないかと思われるほど。

良いことです。昔とは明らかに違います。こうやって時代によって常識が変わっていってくれればいい。



でも、私は知っています。
世の中には、これでもかと褒め殺しにしてくる人がいます。ちょっとでも謙遜が足りないと、嫌味を言ったり陰口のネタにしたりします。自分から罠を仕掛けておいて、引っかかった人がいると、そうれ見たことか、とほくそ笑む。他人を下に見ることで自分の人生を潤す人がいるのです。

だから、いくら子育て世代が頑張ったところで、世界がひっくり返ることがないのは分かります。大変でしょうが親御さんのことは応援しています。



アスペルガーである私にはちょっと引っかかることがあります。
「子供を褒められた時に謙遜せずに答える方法」という記事はたくさんあるのに、「謙遜について子供に説明する方法」は無いのです。

私は確かに空気が読めなくて言葉通り受け取ってしまうので、親の謙遜を私への悪口だととらえて傷ついてしまいました。でも、謙遜とは何なのか、何のためにそう行動したのか、教えてもらえたら理解できたし楽になれたのにと思ってしまいます。

これは何でも説明してもらわないと分からないアスペルガーの性なのでしょうか。

確かに、謙遜を理解し使いこなす子供はちょっとかわいくありません。
でも、親自身は謙遜しておいて、子供には謙遜を教えないって、気持ち悪くないんですか?子供はすぐ忘れるだろうし説明しても理解できないだろうから放っておこう?

ちなみに、私はいつも謙虚で自己主張が無かったので、「子供らしくないわねぇ」とよその大人から優しくお叱りを受けていました。私からすると人格否定です。自分を向上させようにも、どう振る舞うのが正解か分からず、さらに卑屈になり子供らしさがなくなるのでした。



他人の言葉というのは信用できないもので、土台となる語彙力や知識量が皆違うし、思考を言葉に変換する能力も違うし、感情によって言うことがころころ変わるし、そう参考になるものでもありません。

私自身も、言葉にした瞬間言いたいことと違うことが口から出ていって、「ああ、違う、こんなことを言いたいんじゃない」と思うことがしょっちゅうあります。誠実に言葉を選んでも、語彙力が足りず、言葉にしたとたん嘘になってしまうのです。他の方もそんなものだと思います。

だから、結局頼りになるのは受け取る側の理性的な判断です。他人の評価を気にするな、などと極端なことを言うのは気が引けます。でも、自分自身の(言葉になっていない)生身の評価と比べたら、他人の評価(単純化された言葉)など参考程度に留めていいものです。

このような自己判断力を養うためには、「謙遜」ではなく「謙虚」、「優越感」ではなく「自尊心」が大事です。

自然や人間の豊かさ、多彩さを知ることができれば謙虚になれます。
自分の良い点も悪い点も存在してていいのだと思えれば自尊心が育まれます。

謙遜をするのは、自慢と思わせないためと誰も傷つけないため。

謙遜が理解できないのなら、謙虚さと自尊心を育てることから始めよう。

他人の評価で傷つかないように。
褒められて優越感に浸ったりしないように。
みんな違ってみんないい、と思えるように。

 

決意ノート

 私が小学生の時に、未来の自分に向けて書いた大事なメモです。
この後、私は子供を作らないことを決意しましたので、自分の子育てに適用することはできませんでした。ひとりの子供の意見として、ネットの片隅に漂わせてやってください。

決意1については↓にあります。

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子供を諦めた理由は↓
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