こんにちは。
怖がりで何ごとにも手を出せないあすかです。
ゲームは簡単なものならできますが、クリアできるか微妙なレベルには怖くてチャレンジできません。逆に、あまりにも難しいレベルには投げやりにトライして「あーやっぱり私には無理だった」と確認したがるところがあります。
考えてみると、私の人生すべてこんな感じでした。
達成動機「アトキンソンの動機づけの理論」
人が一番やる気を出せるのは、「成功と失敗の可能性が五分五分の時」だそうです。
アトキンソンという心理学者が子どもたちに輪投げゲームで遊ばせる実験をしたところ、子供たちは成功の可能性が50%の距離から一番多く投げたとのこと。
成功と失敗が半々くらいの時に「よーし、達成してやるぞ」とやる気がみなぎるんですね。
近くて簡単に輪が入る距離では、つまらなくてやる気がでないということです。
成功の可能性と書きましたが、これは実際の成功率ではなく、「できそうだな」「できなさそうだな」と自分で主観的に判断した成功率です。人によって違うし、メンタルの状態によっても変わります。
できるかどうか微妙な課題に対して「やってみたい」と思い、挑戦して、成功して、次の課題に進む。そうやって成功体験を重ねていき、自己肯定感を育みます。
私のように「やる気」よりも「不安」が強い人の場合、なんと結果が逆になります。五分五分の時はやる気がなくなり、簡単にできそうな課題や、難しすぎる課題の時にやる気がでます。
課題をクリアできると、今まで50%の成功率だと思っていたレベルが、80%、90%に上がります(主観的成功率が上がります)。自分への期待度が上がり、ステップアップしてその先の課題に挑むことができます。
このようにして、成功体験を何度でも繰り返せる正のスパイラルが発生します。
不安動機(失敗回避動機)
私のように失敗を恐れる気持ち(不安動機)のある人でも、やる気(達成動機)は一応あるのです。
しかし、不安動機は達成動機より優先されるため、五分五分のちょうど良い課題に挑むことができません。
本当はもっとできるはずなのに、自己評価が低く、簡単な課題にしか挑めません。ステップアップの幅が低いので、成長スピードが遅くなります。
また、失敗しても恥をかかないようにわざと高い目標に挑んで「私は皆がやらない高レベルの課題にチャレンジしたのだ」とプライドを保ちます。
不安が強いため、どんな課題にも緊張が強くなったり思考停止したりして、失敗がさらに積み重なります。
不安動機が強い場合は、どうすればよいのでしょうか。
おれは赤塚先生の「自分が一番馬鹿だと思えばいいの」「そうすれば人の言葉がよーく頭に入ってくる」「自分が偉いとか上だとか思うとね、人の言葉なんか全然入ってこない。だからダメなんだよ」という言葉が大好きなんだよ。深くて優しくて一番賢い人の言葉だと思う。
— 江口寿史 (@Eguchinn) 2015年9月25日
いいツイートですよね・・・
赤塚先生は「人の話を聞く」ことについて語っておられるのですが、「失敗を恐れる」ことを解決するヒントにもなります。
自分は馬鹿で、初心者で、若輩者だから、失敗して当たり前。
そう思えばどんな課題にも素直に取り組めます。
また、「失敗は成功の元」「失敗ではなく勉強だ」「トライアンドエラーだ」と思えれば失敗が怖くなくなります。
私は職場のデスクに「修行中」と書いたメモを貼ってましたね。他人から見えないようにですが。自分は修行中の身なので失敗して当たり前だ、ということを常に忘れないようにそうしていました。
アトキンソンは、
達成動機の強さ= 達成したいという動機 × 主観的成功率 × 目標の魅力・誘因
としました。式にすると難しいので目が滑りますね・・・
別に理解しなくていいですよ・・・
目標の魅力・誘因とはつまり、報酬のことです。報酬があればやる気が出るということを言っています。
- 「ご褒美が手に入る」「みんなに一目置かれる」など、外からの報酬(外発的動機づけ)
- 「きまりだからやる」「自分の将来のためだからやる」という社会的報酬
- 「おもしろいからやる」「楽しいからやる」というそのこと自体が報酬となっている(内発的動機づけ)
下に行くほど健全ですが、上の方も上手く使えば効果はあります。
主観的成功率については上の方に出てきていますが、次回詳しくやります↓
自己肯定感を上げるために成功体験を積む2(帰属理論と学習性無力感) - あすかの人生劇場
参考:「教育心理学」北尾倫彦、他(※内容が古いのでおすすめはしない)
参考:https://www.u-gakugei.ac.jp/~nmatsuo/semi2.htm