あすかの人生劇場(ASD漫画ブログ)

アスペルガーのマンガ&エッセイです

「あなたは昔の私に似てる」と言われるとムカつく


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おばあちゃんに言われるならともかく、年齢もそんなに変わらない人に言われたら「ハァ?」ってなっちゃうんですが・・・

絵:「あなた、昔の私に似てるの」「これはマウンティングかな?」

 

何がしたいんでしょうか。


例えば、「私もあなたのようにタイピングが苦手だった」という話だったら、コツを教えてあげるよ、そのうちできるようになるから安心してね、という意味でしょう。

また、新人を見て「若い頃の自分を見ているようだな」と懐古に耽っているようなら、「ケッ、老害が!」で済む話なので、どうでもいいです。

でも、この時は恐らく性格についての話でした。
上手く生きられない、人間関係が不器用、そんな私を見て共感してくれたのだと思います。

親近感を持って、応援してるよ、頑張って、と思ってくれていたのだと思います。悪気がないのは分かっていました。

しかし私は、相手の気持ちおかまいなしに、超絶不快でした。
慈しみを持って接してくれているのがとりわけ不快です。
本人は理解者のつもりなのでしょうが、自己満足のマウンティングになっていることに気付いていません。

具体的にアドバイスをくれるならともかく、ただ、私はあなたより精神的に上位ですよ、と宣言しているようなものです。

たぶん、言われたときの私のキョトン顔もセットで自己満足しておられます。
ほらね、この子、自分のことで精一杯で何も分かってないのよ、と確認できて満足されたと思います。

親近感を持ってくださったのに申し訳ありませんが、ノーサンキューです。



それと似たようなことが、知らない人からの頑張れエール。

大学生の時、デパートで店員さんに声をかけられ、緊張してどもってしまったら「頑張れ!」と言われました。

「何をお探し?」「えっと、プ、プレゼント、お皿・・・」「頑張れ!」

ちょっとした感動ポルノのおかずを与えてしまいました。
私に無理やり喋らせて、それを応援してました。
できない人を応援するのは素晴らしいことですね。ノーサンキューです。



あと、複数人での会話の時。
人に聞かれたらマズイうわさ話なのか、固有名詞を省き、こそあどだらけで行間だらけの会話でした。空気が読める人にしか通じない会話でした。全然分からなくて後で聞いたら「そのうち分かるようになるよ」と言われました。
ですよね、私はまだまだレベルが足りないんですよね。未熟ですみませんね。ノーサンキューです。

もし自分が発達障害だと知っていたら、自分は未熟なのではなく脳の構造が違うのだと割り切ることができていたのではないかと思いますが・・・



大人になった今

私なりに、精神年齢が低いながらも年をとりました。若い人を見て「昔の自分に似ているな」と思うこともあります。でも、決して見下しているわけではありません。むしろ尊敬しています。

(というか、今の自分に似ている人というのは見分けられません。健常者の振りをしている人を見分けるのは難しいです。なので、必然的に、昔の私に似ている人しか発見できないことになります。)

似ていると目に付きます。気持ちが理解できます。直した方が良いところも分かります。
でも、言いません。

今悩んでいることは無駄にはならない。そういう時期もあって当然なんだ。早まるな。
でも、言いません。

若かった私は「昔の自分に似てる」と言われることが嫌でした。成長した今は言う側の気持ちも分かります。店員さんの善意も分かります。でも、昔の私が言われて嫌だった言葉は、一生誰にも発したくありません。

若い人や変わり者のために、この感覚はキープしておきたい。若かった私が言われて嫌だったことは、忘れずにキープしていたい。

生きにくさを解決する方法は人それぞれです。
親切ヅラして寄ってくる人にアドバイスされても、昔の自分が聞く耳持つとは思えません。ただ、悩み解決のためにネット検索は滅茶苦茶すると思います。そんな人に見つけてもらいたいこのブログ。フフフ。


当時の私は必死で自分を大きく見せていたから、「昔の自分に似てる」なんて言われて腹を立てたのです。こんなことで腹を立てていること自体未熟です。

世の中は成熟した人を中心に回っています。未熟者や変わり者は笑われます。
でも、私は笑わず、親切にもせず、「あなた別に普通だけど?」という態度で接したいです。私はそうされたかったので。